8月6日 キリスト神話
みなさん、お元気ですか。
僕はあいかわらず元気です。
原稿がなかなか進まずにいるんですが、
最近読んだちょっと面白い本、
トム・ハーパー著 『キリスト神話』 。
原題は 『Pagan Christ』 で結構物議をかもして
いる本のようですね。
僕にはトンデモ本の一種なのか
一抹の真実があるのかよくわからないけれど。
内容を一言で言うと、キリストの物語や生涯は
古代エジプトの神話に由来するものの焼き直し、
ないしは変奏である。重要なことはそれは当時の
人々はキリストの物語を霊的真実を伝えるための
象徴であることを知っていたのにもかかわらず、
初期の教会の人々が、象徴としての真実を理解できない
大衆に布教するために組織的、意図的にそれを
事実として書き換えてしまい、それが現在にいたる
キリスト教の偏狭さや頑迷さを生んでしまったというのです。
論法としてはまさにユングやキャンベルのそれと同じです。
ジェイムズ・ヒルマンのいう字義主義(直解主義)への
警鐘という点では僕が日ごろ言っていることと
きわめて近いのですが、象徴が伝えるべき霊的真実が「ある」という
ことを前提とすると、それはまた、象徴を解読できる人と
そうでない人、というエリート主義を生み出すことになります。
ほとんどの秘教グループが「外陣」「内陣」に別れるのは
ここに基盤があるわけですよね。
にもかかわらず、エジプト神話とキリストの生涯の
平行性を次々に提出してくる面白さは
まるで推理ゲームのよう。夏の読み物としては楽しめると思います。
















