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September 18, 2007

9月18日 古版タロット、入手

連休はいかがお過ごしでしたか?

ぼくは講座があったり、その流れで
占星術研究家のいけだ笑みさん、芳垣宗久さんらと
ひさびさに会食。
真摯に占星術に向き合っている方々にあって、
刺激を受けてうれしくなりました。
ほんと、みなさんよく勉強していらっしゃいますね。
またその前には、あえてお名前をだしませんが
ある占星術家とも会食。
その正直で真摯な姿勢に感銘を受けました。

ぼくが占星術を勉強始めたころから
すると隔世の感がありますね。
同好の仲間と話すのは本当に楽しいです。

さて、またしても好事家趣味がこうじて
無駄遣い(?)しちゃいました。

みなさん、エッテイラ(エティヤ)という人をご存知ですか?
18世紀末にタロット=エジプト起源説を唱えた
ジェブランの影響を受け、まったくオリジナルな
エジプト風の独自のタロットを作った人物。
史上初めての職業的なタロット占い師だともいわれています。

旧約聖書の創世記を独自にタロットと対応させた彼のデッキは
順序も絵柄も通常のものとはまったく異なっていますが
その美しい絵柄から復刻版がいくつかの会社から出ていて
今でも広く流通しています。

しかし、ぼくは18世紀末ごろに出版されていた
オリジナルに近いものを発見して、入手しちゃったんです
といっても、それからはずいぶんたってはいますが。
たぶん19世紀半ばから後半のものでしょう。(散逸したもので
年代は書いていないので確証は得られませんが。
古書店では19世紀のものだといっていました)
しかも残念ながら揃いではなく18枚しか残っていません。
でもほら美しいでしょう?

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『タロット こころの図像学』で書いたとおり、
あるいは伊泉龍一さんの『タロット大全』に詳しいように
いまではタロットのエジプト起源説を支持するまともな
研究家はだれもいません。
しかし、18世紀末に起こったアナクロニズム(時代錯誤)が
豊かなタロットの伝統を生み出したのは確かなのです。

またさらに一歩進めると、以前にも書いたように
話題の多い歴史学者M.バナールの『黒いアテナ』などを援用すれば、
タロットエジプト起源説などの一種の「トンデモ説」が
生まれる背景として、進歩史観に突き動かされる以前の
ヨーロッパにあたりまえのように連綿として存在していた
エジプト、アフリカへの崇敬の残響がある、ということに
なるのかもしれません。

この美しいカードに直接触れながら、
ぼくはそんなことにも夢想を広げてしまうのです。

Posted by 鏡リュウジ  文化・芸術 |