1月13日 ミケランジェロの暗号!?
面白い本を読みました。
ベンジャミン・ブレック&ロイ・ドリナー共著 飯泉恵美子訳
『ミケランジェロの暗号』 早川書房 です。
ヴァチカンのシスティナ礼拝堂の巨大な天井画に隠された
メッセージを読み解く、という推理ドキュメンタリー。
分厚い本ですが図版も多く、おそらく原著の構成もよく、
また翻訳も読みやすいので一気に読破してしまいました。
まるでテレビの特番を見ているよう。
前半はルネサンスの美術の歴史もおさらいできる感じで、
それだけでも読む価値があります。
本書の後半から、著者たちの仮説が怒涛のごとく展開されるのですが
その主張は、実はカトリック教会の総本山の天井を埋め尽くす
人類の遺産には、依頼主である教皇の腐敗を糾弾しようとする
ミケランジェロの隠されたメッセージが
ちりばめられている、というもの。
当時、偏狭になっていたキリスト教にたいして
ルネサンスの自由な時代精神のなかで復興、
あるいは誕生したネオプラトニズム、
さらにユダヤ教神秘主義カバラを愛好したミケランジェロが
教皇を愚弄するようなモチーフをそこここに隠している、というのです。
たとえば、人物のポーズがカバラの基本をなす
ヘブライ文字のかたちになっている、とか。
まるでオカルト主義者の書いたタロット図像の解読のようなかんじ。
とまれ、人類の至宝にはカトリックにとって
「都合の悪い真実」がある、というわけです。
一般向けの本なのでカバラの教義の解説などは
あまりに単純化されていて「ほんまかいな」というのが正直な印象で、
トンデモ本のひとつではと思ったのですが
著者の一人が歴史上はじめてローマ教皇に祝福を
与えた律法学者、とのことで本当のところはどうなんだろう??
いずれにしてもスリリングな
推理エンタテイメントとして思い切り楽しむことができます。
頭の体操としておすすめ。
ずいぶん前の本ですが、フロイトの教説には
やはりカバラの教えがあるという
バカン著『ユダヤ教神秘主義とフロイト』なんて
本も思い出してしまいました。
さて、今月の講座は二つあります。
ひとつは「生活の木」さんでのハーブと占星術の講座。
ニコラス・カルペパーの症例などについても
ご紹介しようと思っています。
こちらはすでに満席のようです。
また朝日カルチャーセンター
京都にて、月と太陽のシンボリズムについて。
http://www.asahi-culture.co.jp/cgi-bin/lecturetable.cgi?mode=info&id=2009010562
関西の方、もしよければお会いしましょう!

















